人は誰も気にしながらも、その場の雰囲気に圧倒されてか、なぜか聞けないものです。しかし、だからと言って、聞いておかなければならないことを聞かないで先送りにしておくと、必ずといっていいほど、そのことがノドに刺さったトゲのように後々まで引っかかってしまうのです。
なぜ私たちは、聞いておかなければならないということがわかっていながら、それができないのでしょうか? おそらくそれは、核心に触れる微妙なことなので、相手を刺激させてはまずいとか、相手の機嫌を損ねてはまずいとかと勝手に判断して遠慮してしまうからです。遠慮して避けておけば、話はさしてもめることもなく和気あいあいの雰囲気のうちに終わります。お互い、うまくいったようだ、と感触はいいようです。しかしながら、お互いが引っかかっているところがあります。ノドに刺さったトゲのような引っかかり、それこそがお互いが聞かなければいけないところ、つまり、どちらがどうするのか?と真剣に詰めなければいけないところなのです。

