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あらゆる失敗の背後には恐怖がある。恐怖を克服するただひとつの方法は恐れていることをすることである。 

 私は臆病な人間です。今、私は電話をかけようか、かけまいか迷っています。インタビューのアポイントメントを取ろうとしている人は、私にとっては初めての人です。それも音楽業界の人ではありません。業界の人なら、だいたいが私の名前を知っているので、初めて電話をかける人の場合でもプレッシャーを感じるということはありません。しかし、業界以外の人となると、私を知っているとは限りません。まずは自分のことから説明しなければなりません。
「初めまして、私は音楽評論家の富澤一誠という者ですが……」
 ここまで言って、「ああ、お名前は存じております」と相手が言ってくれたら、その後は楽なのですが、そう上手く事は運びません。「ハア……、もう一度お名前を……」なんて言われると、後はもう四苦八苦となってしまいます。
 受話器を取って、ダイヤルをプッシュしたがあわてて切ってしまうということが、さっきから何度も続いています。「いかん、こんなことではいかん。かけるんだ。勇気を出して……」自分自身を叱咤激励して、今受話器を取りました。呼び出し音が1回鳴りました。だが、ガチャーン!と受話器を置いてしまいました。私がなぜ受話器を切ってしまったのか? それは相手に断られたらどうしようという“恐怖心”があるからです。その恐怖心を克服できないからこそ、さっきから何度もダイヤルをプッシュしながら受話器を置いてしまっているのです。
 相手に断られたらと思うと恐い。しかし、ひとつだけ言えることは、仕事を成功させるためには、どうしてもその人物に電話をしなければならないということです。逃げることは許されないのです。電話をかけなければならない。だが、恐怖心を克服できません。
 私の場合、初めてのレストランや喫茶店などへ行ったときに「トイレはどこですか?」と訊けないほど臆病な人間です。人前でトイレへ行くということはカッコ悪いという考え方があるからです。「トイレはどこ?」と訊けないくらい根が臆病な人間ですから、毎日が“恐怖心”に悩まされる連続です。しかしながら、私は38年間も自分の仕事をしてきています。それは最後の土壇場で、恐怖心を私自身が克服できているからです。
 再度私はダイヤルをプッシュしました。ツー、ツー……という呼び出し音が聞こえています。
「ハイ、○○ですが……」
 今日もまた私は恐怖心を克服して仕事をひとつ成功させることができました。仕事に対する私のこだわりが“恐怖心”に勝ったといえるかもしれません。
 私の書斎の壁には、私が椅子に座ると真正面のところに張り紙がしてあります。そこにはD.J.シュワルツ博士の言葉が書かれています。
<あらゆる失敗の背後には恐怖がある>
<恐怖を克服するただひとつの方法は恐れていることをすることである>
 恐怖心にとらわれたとき、この座右の銘を思い出して、私は恐怖心を克服することにしています。
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category: 俺が言う!

2009/02/02 Mon. 16:15 [edit]   TB: 0 | CM: 1

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コメント

私は17年も営業をやってて電話のアポとりがスマートに出来ません。
しかし最近気付きました。
ただスマートに喋れるより、たどたどしい方が、
逆に変に怪しまれず
正直で熱い気持ちを伝えられるということ。

電話は「音」という振動、いや、感情が伝わりやすいですね。

だから音楽は素晴らしいんですね。

「恐怖を克服するただひとつの方法」
とは少しかけ離れてしまいましたが
まずは「発振」しないと何も始まらないということですね。

まるきち #- | URL | 2009/02/05 Thu. 22:42 * edit *

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