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あなたは友だちの成功を素直に喜ぶことができますか? 

 友達の“成功”を素直に喜ぶことができるでしょうか?
 学生時代には友だちとそれぞれの“夢”について語り合うものです。そして社会人になってからもより具体的に将来の“ビジョン”を語り合います。私にも学生時代に、友だちと夢について語り合った経験があります。
 その頃、私には“小説家志望”の友だちがいました。彼とは東大の同級生で、彼は歌手になろうとしていた私をいつも励ましてくれました。歌の練習のときはギターで伴奏をつけてくれたりして、親身になって応援をしてくれました。ところが、あるとき彼と大ゲンカになってしまったんです。
 22歳のときに私は処女作『あゝ青春流れ者』という単行本を出版しました。その出版祝いということで、彼の他に友だちが4人ほど集まって小宴を設けてくれました。初めのうちは和気あいあいでしたが、アルコールがまわってきたのか、彼が私にからんできたんです。
 彼の一言に私はカチンときて切れてしまいました。彼は私に言いました。「お前の本は何だ。本物を書けよ。あれじゃ偽物じゃないか」。純粋に純文学をめざしていた彼にとって、私の本は単純にコマーシャリズムに毒されていると映ってしまったんです。この本が出せたのは、せっかく入った東大を辞めて音楽評論家になった、という特異性という“売り”の要素があったから、ということは私も認めていました。そこを売って、私は作家デビューを果たしました。でも、何もない22歳の私にとって、それ以外に売れる要素はありませんでした。そんな私に対して、彼は姑息なことはしないで“内容”で勝負してみろ、と言いたかったんだと思います。と同時に、私に先を越されてしまったという悔しさもあったことでしょう。
 一方、私の方はわかっているだけに、あえて痛いところをついてくる彼がゆるせなかったんです。「だったら、お前が本を出してみろ。出せもしないで偉そうなことを言うな」と言って、私は思い切り彼の頬を殴りつけてしまいました。彼はそれでも手を出さず、私に向かって「殴れ、悔しかったら殴れ」と言いました。そんな彼を殴り続けながら、私は無性に悲しくて涙が流れてしかたがありませんでした。
 早いものであれからもう30数年が経とうとしています。彼は卒業して普通のサラリーマンになりましたが、先日地元の新聞社が主催する文学賞の大賞を受賞したという知らせとともに受賞作が送られてきました。読んで感動したので、「やったじゃないか」と素直にお祝いを述べました。彼にも私にも、あのときの“ケンカ”は良い経験となっているんです。あなたは友だちの成功を素直に喜ぶことができますか?
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category: 俺が言う!

2009/07/28 Tue. 10:48 [edit]   TB: 0 | CM: 1

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コメント

30数年、頑張り続けた友だち

そしてそれでも
その成功を知らせたい
と思える相手

この2人の生き様に
感動します。

果たして自分にそんな
友だちがいただろうか?

「素直」というものを
じっくり考え直しました。

まるきち #- | URL | 2009/08/11 Tue. 23:41 * edit *

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