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ドキュメント「夢は眠っていないか?」Part.Ⅵ  編集部が解散しても、音楽を生かせる仕事で生きられないだろうか? 

 1985年のとある日のこと――東京都杉並区にある一軒のアパートが全焼した。漏電による過熱が原因だった。
 その日の午後2時、週間音楽チャート誌編集部の長竹清司は、新人歌手の取材のため原宿のビクター・レコードに到着した。着いてすぐに「至急、編集部に連絡して下さい」というメッセージを受け取ったので、すぐさま電話をすると、上司が出て「実はキミのアパートが焼けたんだよ」と告げられた。その意味がよく理解できなかったので「どういうことですか、それは……」と言って、上司の声は沈痛な響きになった。
 「さっき警察から連絡があって、キミの住んでいるアパートが全焼したらしい。事情聴取をしたいとのことなので、至急警察と消防署に連絡してくれ……」
 警察署と消防署に連絡を取っているうちに、大変なことになったという実感が初めて湧き上がってきた彼は、とりあえずアパートに急行した。黒く焼け原形をとどめていないアパートを前に、彼は茫然と立ちつくしてしまったという。
 「どうしていいかわからない。そんな気持ちでした」
 しばらくしてから、大切にしていた千枚のレコード・コレクションのことが思い出されたという。学生時代に食費を切りつめてまで買い揃えたレコードは、彼にとっては“青春”そのものだっただけにいたたまれない気分であった。そして、その中でも特にレッド・ツェッペリンとガロのレコードには愛着を感じていただけに、焼けただれたレコード盤を目にしたときは身を削られる思いだった。
 彼が音楽に興味を持ち始めたのは中学2年のときで、きっかけは麻丘めぐみだったという。と同時に、テレビやラジオの歌番組を“意識”して聴き始めるようになる。中学3年になったばかりのある日、彼がいつものようにテレビの歌番組を見ていると、“ガロ”と名のる男性3人組が登場した。ロング・ヘアで、3人とも高い椅子に腰をかけて、ふたりは生ギターを持ったスタイルで歌い始めた。
 「すごくカッコ良かった」と、彼は言う。これ以降、彼はガロにのめり込むことになる。ガロによって初めて“音楽”に触れた彼は、その後、日本のフォークを聴き、高校に入ると完全な洋楽のロック少年となる。高校時代の彼は日本のフォークはほとんど聴かなかった。なぜなら、フォークよりもロックのほうがカッコ良いと思い込んでいたからだ。そんな洋楽のロック少年だった彼だが、ガロのレコードだけは発売されるたびに買っていた。ガロは彼にとって特別な存在だったというわけだ。そのガロが、75年12月25日に突然解散してしまう。
 「裏切られた」と、彼は激怒したという。「ガロはたとえ個別に活動しても解散はしないといつも言っていた。あれは嘘だったのか、と思いました」
 彼が高校2年のことだった。彼はガロによって目覚めさせられた音楽に対する興味を大学時代も持続させ、音楽ジャーナリストになるために精進した。その甲斐あってか、音楽チャート誌編集部に入社した。しかし、5年後、編集部は解散して、彼の消息は聞かなくなってしまった。あれから19年が経ってしまったが、あの頃の彼の夢は眠っていないか?
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category: 俺が言う!

2009/10/19 Mon. 12:34 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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