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ドキュメント「夢は眠っていないか?」Part.Ⅷ こうせつは憧れの人。だけど好きな人は恋人、曲は曲かな…。 

 練馬にある病院に勤務している看護婦、実藤雅子と羽田貴子にとって、仕事を終えた後の楽しみは寮の自分の部屋に帰ってから流しっ放しにしておいて聴くFMラジオの音楽番組である。
 ふたりが知り合ったのは、1981年春、看護学校の入学式のときだった。たまたま帰る方向が同じだったからで、それ以来、ふたりは親しく付き合っている。だが、ふたりの性格は180度も異なっている。もっぱらしゃべるのが実藤で、終始うつむきかげんでたまにポツリと話すのが羽田。このように対照的なふたりだが、不思議なことに音楽の趣味は一致している。ふたりともしっとりとした日本的なものを好む。換言すれば“叙情派フォーク”のファンというわけだ。
 実藤が叙情派フォークを好むようになったきっかけは、中学1年のときに井上陽水のファンだった友人から「いいよ」と言って陽水のレコードを聴かされたことだ。その直後、今度は別の友人から「陽水が好きならかぐや姫はもっといいよ」とかぐや姫を勧められた。勧められるままに聴いてみるとすぐさま虜になってしまう。さっそくレコードと楽譜を買ってきてピアノで伴奏を弾きながらうたう。彼女は南こうせつが作るしっとりとしたメロディーと哀愁を帯びたボーカルが魅力だったと言う。かぐや姫が解散してからはこうせつを追う。ラジオの深夜放送で彼の生活信条や音楽に対する考え方に触れ、彼を彼の愛称“オイちゃん”そのままに身近な存在として感じるようになる。彼のレコードを繰り返し聴くという日々が続く。しかし、高校生になると次第に聴かなくなり、看護学校に入るとまるで聴かなくなってしまった。
 一方、羽田がこうせつを好きになったのはだいぶ後のことで高校生になってからだった。深夜放送を聴いていると、たまたま3年前に解散したかぐや姫の特集があった。「神田川」がヒットしていた頃はまだ小学校の5年生であっただけにその魅力がわからなかったが、このとき彼女は「ごく普通の人が生きているような日常生活と心情をうたっていて身近に感じた」と言う。彼女自身の心情を代弁しているように感じた彼女は急速にこうせつの世界に魅かれていく。しかし、看護学校に入ると突然聴かなくなってしまう。なぜか?「なんで聴かなくなったんでしょうかね」――そう言って彼女はうつむいてしまった。長い沈黙の後、ポツリと一言。「学校の勉強が忙しかったからでしょうかね……」
 忙しいからレコードが聴けない。そのうちに自然と疎遠になっていく、ということは考えられることだ。彼女たちは歌が嫌いになってしまったというわけではない。看護学校3年のときには村下孝蔵のレコードをよく聴いたという。だとしたら、こうせつも聴いていて不思議ではないはずだが……。実藤がふともらした言葉が印象的だった。
 「高校生の頃は、こうせつさんが憧れの人だったかもしれませんが、今は好きな人は恋人、曲は曲ということではないですか」
 現実に恋人ができたとき、それまで憧れの人だったこうせつは“別世界の人”になってしまった。と同時に、こうせつの歌もたくさんある歌の中の1曲になってしまったのである。
 あれからもう28年間という年月が経ってしまった。彼女たちのあの頃の夢は眠っていないか?
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category: 俺が言う!

2009/11/09 Mon. 19:18 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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