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ヒルクライムはどこか懐かしい“文芸ラップ”! 

 去年デビューした新人アーティストの中で、今一番売れているのが“ヒルクライム”です。1月13日にリリースされたばかりのファースト・アルバム『リサイタル』は初登場2位を記録し、注目の的です。
 ヒルクライムは、MCのTOC(トク)とDJ KATSU(カツ)からなる新潟在住のラップ・ユニットで、2004年に活動をスタート。以降、地元で様々なイベントに出演を重ねて実力を蓄え、09年7月にシングル「純也と真菜実」でメジャー・デビュー。そしてシングル第2弾「春夏秋冬」でブレイク。CDリリースに先がけて有線でこの曲を流したところ、リスナーから問い合わせが殺到し、8月度と9月度の〈有線問い合わせチャート〉で連続1位、さらに、配信サイトではダウンロード数が軒並み1位を獲得。結局、CDセールスもオリコンのシングル・チャートで最高6位と新人としては大活躍で、昨年末の<日本レコード大賞新人賞>を受賞。
 それにしても「春夏秋冬」はなぜこれほどまでに支持されたのでしょうか? 一口で言えば、彼らの魅力は“新しいけど懐かしい”ところと言っていいでしょう。
 表現のスタイルこそ最新のJポップ・シーンで主流となっているヒップホップ、ラップ調ですが、メロディー・ラインは昔の歌謡曲やフォークを思わせる日本的な哀愁を帯びたもの。四季をテーマに、かけがえのない人と過ごすときの大切さが描かれた歌詞は、今忘れられつつある日本人の季節感、情感を思い出させてくれます。日本人の心にすっと入ってくる要素をしっかりと備えているというわけです。歌は時代を映す鏡と言われますが、「春夏秋冬」はその意味で、まさに時代が求める歌なのです。
 アルバム『リサイタル』を聴き終わって確信したことは、彼らの作品には全編にわたって、文学的な味わいがただよっていて、なおかつラップ特有の疾走感が融合しているということです。いうならば、文学的なエッセンスとラップの疾走感が見事に融合した<文芸ラップ>である、と私は命名しようと思います。ロックにしろ、ポップスにしろ、R&Bにしろ、ヒップホップにしろ、日本人に受け入れられ易いのは、根底にフォーク的な詞が流れていることです。フォーク的な詞とは、青春時代の普遍的な喜怒哀楽を表現していること。つまり、誰もが共感し易いテーマであるということです。青春文学を散文詩にすればフォークになるのです。ここに時代が必要としているリズムを融合させると、ロックならば“文芸ロック”、ポップスならば“文芸ポップス”、そしてラップならば“文芸ラップ”が誕生するのです。Mr. Children、スピッツなどはさしずめ“文芸ロック”です。特にミスチルの人気の秘密は、青春時代に誰もが感じる喜怒哀楽を素直な言葉で歌うところです。だからこそ、リスナーはミスチルの投げかけを自分自身のことと受けとめて、「そう、まったくそのとおりだ」と共感できるのです。いうならば、ミスチルはアーティストでありながら、普遍の青春を見事に歌い切っているのです。それと同じように、ヒルクライムも彼らならではの普遍の青春を歌っています。だからこそ、私はヒルクライムを“文芸ラップ”と命名したのです。
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category: 俺が言う!

2010/02/03 Wed. 17:53 [edit]   TB: 0 | CM: 1

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コメント

はじめまして!記事読ませていただきました。まだまだ無名のアーティストなのですが僕も文芸ラップの部類に入れているのでしょうか?ご教授お願いいたします。
ラパジデントPVはこちらになります。
http://www.youtube.com/watch?v=8VCre_coDEM

ラパジデント #- | URL | 2010/07/12 Mon. 06:00 * edit *

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