人はなぜ気にかかることがあっても、そのまま放っておくのでしょうか? おそらくそれは白か黒かと決着をつけたくないからだと思います。ではなぜ決着をつけたくないのかと言えば、曖昧なままにしておくことで、自分に都合のいいように解釈して、とりあえず保留にしておきたいのです。こうして保留にしておけば、自分にとってマイナスには働きません。もちろんプラスでもないのですが、少なくとも敵ではないのでマイナスということはないのです。
気にかかっていることは上手くいったら最高ですが、上手くいかないときは最悪に働きます。だから、最悪に働かせないようにするためには、気にかかっていることがたとえこけてしまったとしても、それをカバーできるだけの他の案件をできるだけ早めに作っておくことです。そうすれば、たとえこけたとしても、既にリカバリー・ショットは打ってあるのですから、被害はないも同然だということです。しかしながら、そう簡単に事は運びません。塩漬けにしている間に代りのものを見つけて結実させる、ということは確かに素晴らしい手ではありますが、いつも上手くいくとはかぎりません。だとしたら、やはり、気にかかっていることは早めに決着をつけてから、新しいことにチャレンジをした方が良さそうです。人間誰しも弱いところがありますから、つい心の弱さに折れてしまって決着を先延ばしにしてしまいます。誰も悪い結果は聞きたくないし、知りたくはないからです。でも、そんなふうにして先延ばしにしていればいるほど、次に打つ手が難しくなります。
肝心なことは、正確な現状を把握することで、今現実はどうなのか?と考えて、的確な手を打つことが大切なのです。そのためには、気にかかっていることは早めに決着をつけた方がいいに決まっています。
「あの件だけど、大丈夫だとは思うけど、ちょっと不安だな。あそこはどうなったかな。まだはっきりとは決まっていなかったな。いつかきっちり話をつけないとな……」。こんなことってあると、思います。そして、「電話しよう」と思いたってかけようとするのですが、「待てよ!」とささやく別の弱気な自分もいるのです。で、結果的に、「ま、いいか。そのうちにしよう」ということになってまた先延ばしです。
本当はこれではダメなのです。気にかかっていることは、気になっているからこそ、頭の片隅にこびりついていて、やがてそれがフラストレーションとなり、そのフラストレーションが次第に大きくなって立派な“ストレス”になってしまうのです。「あのことが気にかかるな」と思ったら、迷わず“あのこと”の決着をつけるべきです。ストレスのもとは断つ、ということが鉄則なのです。あなたはストレスの種を放置していませんか?

