10« 2017 / 11 »12
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.

カバー曲なのにオリジナル曲でもある恵莉花の「Be With You~空も飛べるはず~」を“リバーシブル・カバー”と私は命名する! 

 ここ数年の“カバーブーム”で、数多くのカバー曲が作られていますが、こんなにすごいカバー曲は聴いたことがありません。それが恵莉花の「Be With You~空も飛べるはず~」です。
 周知のように、「空も飛べるはず」はスピッツの代表曲のひとつ。それを彼女が歌っているという意味では、間違いなく“カバー曲”です。だが、オリジナル曲でもあるのです。こんなことを言うと、カバー曲なのになんでオリジナル曲なのか、と突っ込まれそうですが、紛れもなくオリジナル曲でもあるのです。なぜならば、彼女の歌う「空も飛べるはず」はスピッツのオリジナルとメロディーこそ同じですが、詞はまったく違っていて、詞は彼女のオリジナルなのです。歌詞は原詞とはまったく異なっていて、スピッツの「空も飛べるはず」のラスト・フレーズは「ずっとそばで笑っていてほしい」だが、彼女のフレーズは「forver I’ll be with you(永遠に共にいてほしい)」になっているのです。つまり、女性の立場でより強い想いを表現しているということです。
 カバーであるにもかかわらず、自分が歌うからには自分の想いを自分の言葉で伝えたいという彼女のポリシーが、おそらく自分で詞を書くというチャレンジをさせたのでしょう。そんなことを考えると、この曲はスピッツのカバー曲であると同時に、恵莉花のオリジナルでもあるのです。カバー曲であり、裏返してみればオリジナル曲でもある「Be With You~空も飛べるはず~」を“リバーシブル・カバー”と私は命名したい。カバー曲なのにオリジナル曲でもある、という意味においてです。こんなにすごいアイデア、そうざらにあるものではありません。もちろんアイデアだけでは成立はしません。忘れてはならないことは、彼女が素晴らしいボーカリストだということです。実力派ボーカリストというベースがあればこそ、“リバーシブル・カバー”というまったく新しい世界を確立することができたのです。
 「Be With You~空も飛べるはず~」のカップリング「a love story~不器用な恋心~」も斬新な作品に仕上がっています。この曲の原曲はBENNIE KとSEAMOで、原曲は男性目線と女性目線とに描かれて歌いわけられていますが、恵莉花バージョンでは、女性目線で歌われているので、恋に落ちた女性の、好きだからこそ不安になって、好きだからこそ傷ついて、好きだからこそ素直になれない、女性の“揺れ動く恋心”が見事に表現されていて切なく伝わってくるのです。原曲と対比して聴くと共鳴しあう“響作歌”ともいえる秀作です。
 いずれにしても、カバー曲でありながらオリジナル曲でもある恵莉花の“リバーシブル・カバー”の誕生に私は拍手を送りたい。これぞ“良質な大人の音楽”〈Age Free Music〉です。カバー時代に新しい地平を切り開いた“リバーシブル・カバー”、カバー曲であると同時に裏返してみれば自身のオリジナル曲でもある。恵莉花の次に誰がさらに進化させるか、これからが楽しみなところです。
スポンサーサイト

category: 俺が言う!

2011/05/19 Thu. 10:40 [edit]   TB: -- | CM: --

go page top