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僕も63歳になり、人生の終わりをいろいろ考えますが、自分が歌える間、そして聞いてくれる人がいる間はライブを中心に歌い続けます! 

 今から43年程前の1969年に長谷川きよしはデビューしました。同年、アメリカの宇宙飛行船“アポロ11号”が月面着降に成功したのです。当時高校3年生だった私は、人類初の月面着陸のその瞬間をテレビに食い入るように見ていたものです。ハッチが開き、アームストロング船長が出て来て月面に第一歩をしるしたとき、なんだかわからないが興奮したことを今でも覚えています。ちょうどその頃、私はまた同じような興奮に出くわしました。それは長谷川きよしの歌う「別れのサンバ」でした。受験勉強に疲れたので気晴らしにラジオでも聴こうと思いスイッチを入れると、いきなり“なんにも思わず…”という太いリアルな歌声が耳に飛び込んできました。暗黒の闇に向かって叫んでいるようなその歌声に、私は胸騒ぎを覚え、いてもたってもいられないほどでした。後にその歌は長谷川きよしの「別れのサンバ」と知りました。
 長谷川はジルベール・ベコーが大好きで、東京教育大付属盲学校3年のとき(67年)に〈シャンソン・コンクール〉に入賞したのがきっかけで銀座のシャンソン喫茶・銀巴里などで歌い始めました。シャンソンを基調にして、フォーク、フォルクローレをミックスした彼のオリジナル曲は人気を呼びました。歌唱力が群を抜いていたからです。そしてデビュー曲「別れのサンバ」がヒットして、彼は〈盲目の天才シンガー〉として話題になって世に出て行くことになりました。そんな彼も現在63歳になり、4年ぶり通算20枚目のオリジナル・アルバム『人生という名の旅』を発表しました。
 今回のアルバムは、ライブではお馴染みだがCDとしては未収録のオリジナル曲「夜はやさし」を中心に制作されました。「この曲をぜひ世に知らせたい」とレコード会社の制作スタッフから誘いを受けたことがきっかけだ、と言います。
 「この歌はそもそもはクミコさんというシャンソン歌手とジョイント・ライブをやるときに、せっかく二人でやるのだから新しいデュエット・ソングをということで作ったんです。長い時間を共に生きてきた二人の“今の想い”を歌った歌なので、今の時代にとても伝わっていく、響いていく曲だと思います」
 この曲を中心に行われたアルバム制作ですが、収録された12曲は様々なジャンルの集まりでまさに“ジャンルフリー”と言っていいでしょう。
 「今回の収録曲もずっとライブで歌い続けてきた歌が多いです。今自分がライブで歌っている曲の中で残しておきたい曲を集めてきてアルバムにすると、僕の歌のジャンルはシャンソン、アメリカもの、中南米もの、自分のオリジナルとたくさんあるので、アルバムに入れる時に、どうやって並べようっていう感じになるんです」
 コンセプトをまず決めてからアルバム制作に入るというのが普通ですが、長谷川の場合は「今自分が歌っている曲の中で残しておきたい曲をレコーディングする」だけに“熱い想い”がより凝縮されているのです。この活動方針はこれからも変わらない、と言います。
 「僕も63歳になり、人生の終わりをいろいろ考えますが、自分が歌える間、そして聞いてくれる人たちがいる間はライブを中心に歌い続けます。歌い続けられる間はこのスタイルを地道に最後までやり続けます」
 長谷川きよしの〈人生という名の“歌”の旅〉はまだまだ続きそうです。
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category: 俺が言う!

2013/02/13 Wed. 10:35 [edit]   TB: -- | CM: --

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