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〈ムード歌謡〉が〈大人の歌謡曲〉の復権と共に今、注目を浴びつつある! 

 〈ムード歌謡〉とは、1960年代から70年代前半にかけて、東京の銀座や赤坂のナイトクラブで流行った、ムードあるダンス音楽です。当時、ナイトクラブという大人の社交場で人気を呼んだのが〈ムード歌謡〉で、和田弘とマヒナスターズ、鶴岡雅義と東京ロマンチカ、黒沢明とロス・プリモス、内山田洋とクール・ファイブ、ロス・インディオス、ザ・キングトーンズ、敏いとうとハッピー&ブルーなどが、ハワイアン、ジャズ、ラテンなどをベースにしたムーディーかつダンサンブルな歌謡曲でたくさんの人々の支持を得ていたのです。
 当時は〈怒れる若者の季節〉と呼ばれる時代でした。1960年代後半から70年代にかけて、ベトナム反戦、学園紛争、安保反対闘争の嵐が全国を吹き荒れた時代でした。そんな中から生まれた“若者の音楽”がフォーク・ソングでありGS(グループ・サウンズ)でした。若者たちは熱に浮かされたかのように新しい音楽にむさぼりついていました。一方、大人たちは若者たちのそんな喧騒をよそに安定した生活を求めて心を癒やしてくれる“大人の音楽”を必要としていました。それが〈ムード歌謡〉だったのです。サブカルチャーとしてのフォーク・ソング、GSに対してエスタブリッシュメントとしての〈ムード歌謡〉という構図でした。
 それから早いもので40数年という年月が流れて今、世の中は変革期です。安保関連法案の採決をめぐって激しい応酬があったばかりです。たくさんの若者が立ち上がりデモに参加して、ラップに自分のメッセージを託して放ちました。かつてのフォーク・ソングのように。一方、“昭和歌謡”を中心とした懐かしい流行歌の中に、心の癒しを求める人々が急増しているのも事実です。
 そんな時代の気分とマッチして〈ムード歌謡〉が〈大人の歌謡曲〉の復権と共に今、注目を浴びつつあるようです。その証拠に、レーモンド松屋が五木ひろしに提供した「夜明けのブルース」が〈大人のマーケット〉で大ヒットしています。レーモンドが書く曲はなんとも不思議です。懐メロ風の匂いもあるし、歌謡曲、演歌チックでもあるし、フォーク的な文学センスもあるうえに、GSやロック・スピリットなどあらゆる要素が入っていて、言うならば、おいしいところ取りの、てんこ盛り“青春歌謡演歌ロック”です。これが現代版〈大人のムード歌謡〉だ、と私は思っています。
 時代は今、〈大人のムード歌謡〉を必要としています。だからこそ、レーモンド松屋の「望郷屋台酒」、香西かおりの「とまり木夢灯り」、山川豊の「螢子」、坂本冬美の「風うた」、森山愛子の「忘れないで」、広瀬倫子の「アフロディーテの夜」など、ムードのあるオシャレな現代の〈大人のムード歌謡〉が注目されているのではないでしょうか。いずれにしても、歌謡曲のテイストをベースに持ちながらも大人の社交場の匂いを持つエレガントな世界、そんな良質な大人の音楽が必要とされているのは事実のようです。〈大人のムード歌謡〉こそが良質な“大人の音楽”〈エイジフリー・ミュージック〉であるのです。
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category: 俺が言う!

2015/11/04 Wed. 15:07 [edit]   TB: -- | CM: --

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