ブレッド&バター活動休止! 次なる新しい地平を見つめたうえでの前向きの決断?
入場時に配布されたコンサートのチラシを開けると〈ご来場ありがとうございます。ブレッド&バターからのお知らせです。〉という文章がまず目に飛び込んできました。
昨年の45周年に続き今年もライブにイベントにと駆け足でやってきましたが、少々充電期間が必要になってきたようです。二人で話し合い本日の公演を区切りとし来年以降はほんの少しだけブレッド&バターとしての活動をおやすみさせていただきます。
とは言え、みんなの笑顔が好きだから、すぐに逢いたくなると思うので、その時はもちろん最初にみんなに伝えますので是非会いに来てくださいね。ファンの皆さまの期待を裏切る事のない様これからも二人で精進し、ご期待に答えていく為の充電期間と思っておりますのでよろしくお願いします。
追伸 それぞれのソロワークは続けていきますので引き続きよろしくお願いします。
岩沢幸矢 岩沢二弓
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コンサートはいつものように淡々と始まりました。内容はブレッド&バターの45年間を振り返るかのように、シングル曲を中心にデビュー曲から時系列で、ふたりの当時の想い出をまじえながら進んでいきました。すると不思議なもので、話と歌がコラボレーションして〈あの頃〉へとフラッシュバックしていくのです。
1969年のデビュー曲「傷だらけの軽井沢」から始まって、アンコールは「奇跡のヴィーナス」「ファイン・ライン」でした。そして本当のラスト曲、フィナーレはスティーヴィー・ワンダーから贈られた「リメンバー・マイ・ラブ」でした。
バック・アップ・ミュージシャンはブレッド&バターと苦楽を共にしてきた新川博(キーボード)、市川祥治(ギター)、田中章弘(ベース)、濱田尚哉(ドラムス)の4人。ミュージシャンとブレバタの息はぴったりでした。そして何よりもすごかったのは、幸矢、二弓、共にいつもより声が格段に出ていたこと。正直に言って、こんなパワー、どこにあったのか、と思えるほどでした。きっと「今日が最後になるかもしれない」という熱い想いが、彼らを突き動かしたのでしょう。コンサートを見終えて、私が感じたことは、ブレバタはこれならまだやれる、という確信です。だからこそ、打ち上げでふたりに会ったとき、「まだ十分にやれるよ」とエールを送ったものです。
45年という長い間には、活動休止期間もありました。今回も必然性があっての活動休止だと私は思っています。兄弟なので、やりたくなったらいつでもやれる環境にある。ということは、逆に言うと、一緒にやりたくないときはやらなくていいという環境にもあるということです。
幸矢72歳、二弓64歳、この年になって、ふたりで相談して活動休止を決めた、ということは、次なる新しい地平を見つめたうえでのこと。実に前向きなことではないか。ブレッド&バターの今後に期待したい、と私は〈ブレッド&バター・コンサート〉を見て確信しました。そう感じたのは私だけではないでしょう。
category: 俺が言う!
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