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映画の〈結婚しようよ〉は“人生”のフォロー・ウインドです! 

 佐々部清監督作品〈結婚しようよ〉が2月2日(土)から全国でロードショー公開されます。この映画は私にとって特別な存在です。なぜかというと、私の人生にインパクトを与えているからです。
 もう36年も前のことになりますが、大学1年の終わり頃、私はラジオの深夜放送で実にショッキングな歌を耳にしました。吉田拓郎の「今日までそして明日から」でした。初めは何気なく耳に入ってきた歌ですが、いつしか「そうだ、その通りだ」とうなずいている自分を発見してびっくりしたものです。拓郎の歌との出会いで、私は拓郎のように行動を起こさなければならないと決心しました。私の中の“青春の風”が拓郎と共鳴して反応を起こし騒いだのです。それからすぐに大学を中退、20歳のことでした。つまり、私は拓郎の歌に刺激を受け、触発され、跳んだのです。早いもので、あれからもう36年が経ってしまいました。そして今、私の中の“青春の風”が再び騒ぎ出しました。〈結婚しようよ〉という映画に出会ってしまったからです。この映画は「拓郎の名曲で綴る“心の琴線物語”」というキャッチコピーに違わない素晴らしい内容です。
 この映画ほど歌の力を最大限に生かした“音楽映画”はないでしょう。特に選曲が抜群だし、シーンでの使いどころが実に巧妙で、そのために歌が持つ本来の“歌力”を最大限に引き出しています。映画の中で使われる歌はふつう映像の補完的な役割がほとんどで、私はいつも「いかがなものか?」と思ってしまいます。しかしながら、本作においては、映像と歌が補完しあうどころか、それぞれ独立して存在しているうえに、見事にコラボレートしてシナジー効果をあげているのです。
 本作において、歌は映像のナレーションであり、また、登場人物の心情を代弁する“心の叫び”でもあるのです。拓郎の歌はもちろん本作のために作られたものではなく、既存の曲です。しかも、時代を代表する“時代の歌”であり、拓郎世代にとっては“人生の歌”でもあるのです。そんな拓郎の歌が本作では、本作の“大動脈”になって全編を駆け抜けています。その意味では、本作が先なのか、拓郎の歌が先なのか、ではなく、本作と拓郎の歌は始めから“運命”という糸で結ばれていたのでしょう。しかも、本作を見ていると、自分自身のこれまでの人生とコラボレートして、本作の中にジョイントしてしまう。ということは、これは突きつめれば自分自身の映画でもある、ということです。
 主人公一家のテーマは、家族がバラバラになってしまう前に何が必要で大切なのか? そこには夫婦の愛、子供たちとの確執など様々な課題がありますが、本作はそこを見事にえぐっています。家族がバラバラという問題をかかえたうえに、自分が青春時代にめざしたものと微妙に違ってしまっている“人生のズレ”を感じ始めている団塊の世代にとって、これはまさしく“青春四小節”ともいうべき“心の琴線物語”です。ラストシーンの〈吉田拓郎&かぐや姫 コンサート・イン・つま恋2006〉の「落陽」を歌う拓郎の実写は圧巻です。拓郎の歌を知りつくしている佐々部清監督に敬意を表したい。
 36年前に拓郎の歌を初めて聴いた感動から生まれた“青春エネルギー”があったからこその私の“これまでの人生”ですが、今映画〈結婚しようよ〉で再び蘇る“エネルギー”が“これからの人生”のパワーです。あの頃のように私は跳ぼうとしています。この映画をフォロー・ウインドにして……。きっとあなたもそうでしょう。
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category: 俺が言う!

2008/01/29 Tue. 13:59 [edit]   TB: 1 | CM: 2

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コメント

はじめまして!
ブログで記事を紹介させて頂きました。
拓郎ファンのyumiと申します。
どうぞ宜しくお願い致します。

yumi #- | URL | 2008/01/29 Tue. 19:19 * edit *

Iccan.H.Ichikura

富澤先生ありがとうございます!

『結婚しようよ』企画&脚本&プロデュースの市倉です。先生の言葉に刺激され、この』物語が誕生したイキサツを書きます。

Gibson J-200 (1975) 物語

『Bmが押さえられない』これが『結婚しようよ』の原題でした。映画の中に登場する1975年製のGibson J-200 はまさしくボクの青春時代の宝物。神田のカワセ楽器で、このギターと出会ったのは、伝説の『つま恋』があった高校三年の夏のこと。
吉田拓郎やかぐや姫に感化され、三人組のフォークバンドをやってたボクは Martin D-28
がどうしても欲しかった。必死でバイトして貯めた、軍資金大枚30万円。懐に忍ばせて、カワセ楽器に。高価な輸入ギターが並ぶガラス張りの陳列ケースの中にその Gibson J-200 は鎮座ましましておりました。
恐る恐る店の人に持たせてもらい、Gのコードを奏でた瞬間、バリバリバリ!ジャリーン!・・・・これだ!まさしくひと目惚れ!福よかな女性のようにくびれたボディー、細いネック、抜群の音バランス、しかもまだ若いのに、豊穣なブルースの香りを漂わせている。買います!しかし価格はなんと45万円(^o^)/~~
そのモデルが日本に入ったのは3本目とか。他の2本は、加藤和彦さんと、今回映画で音楽をお願いした、石川鷹彦さんが所有してるとの店主の話。ひぇ~!でももう離せない(^○^)必死で金策に走り、手に入ました。
・・・・それから数年間、音楽活動を続けるも、ものの見事に挫折。『結婚しようよ』の三宅祐司さんのように、ボクはサラリーマンになりました。
SONY~Victorとレコード会社に在籍。その間 Gibson J-200 はたくさんのミュージシャンの間を転々として、コンサートやレコーディングで活躍。何度も売ってくれと言う話はあったけど「これだけは手放せなかった」物語の中で母親、真野響子さんに言ってもらった台詞。
この物語を書く少し前、その Gibson J-200 が久々に家に戻ってきました。弦を張り替えチューニングをして、ジャラン!と弾いてみて気が付いたこと。
『Bmが押さえられない』うまく音が出ないのです。

「そうかぁ~、俺も歳くったもんだなぁ~」

そんな男の話を物語にしてみたい。『結婚しようよ』の構想はそこから始まりました^_^)v吉田拓郎さんはじめ、たくさんのスタッフ、キャストのみなさんのおかげで映画は完成。全国ロードショーまで、約2年の月日がかかりました。ひょっとして今回一番の影の功労者は Gibson J-200 かも知れません^_^)v

これからも、心の琴線に触れる日本の音楽を題材にした作品を、創り続けて行きたいと思っています。

企画&脚本&プロデュース 市倉久央 拝

(株式会社 ジェイポップ・ピクチャーズ 取締役社長)

市倉久央 #tHX44QXM | URL | 2008/02/08 Fri. 13:19 * edit *

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音楽評論家の富澤一誠氏が語る

音楽評論家の富澤一誠氏が拓郎と「結婚しようよ」について 書かれています。 映画の〈結婚しようよ〉は“人生”のフォロー・ウインドです! 佐々部清監督作品〈結婚しようよ〉が2月2日(土)から全国でロードショー公開されます。この映画は私にとって特別な存在です。

吉田拓郎ファ~ン♪ | 2008/01/29 19:15

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