富澤一誠の「俺が言う!」
音楽評論家 富澤一誠氏の 「俺が言う!」を掲載していきます。
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不必要なことはしない。これが無駄をなくす“ツボ”です。
 後悔先に立たず、という格言があります。「事が終わってから、そのことについて悔やんでも取り返しがつかない」(「実用ことわざ慣用句辞典」三省堂刊)という意味です。だからこそ、後悔してしまうようなことをしてしまったら、反省をして、再びそんなことをしないように学習効果を高めることが必要なのです。しかしながら、現実的にはそんなことは百も承知をしているのですが、同じ過ちを繰り返してしまうのが人間なんです。なんでそんなことになってしまうのでしょうか?
 身近な例で恐縮ですが、毎晩飲み会をしていますが、飲み会自体は悪いことではありません。なぜならば、仲間と飲むことは“仕事”でもあるからです。問題はその内容なんです。夏は暑いですから、まずは生ビールをついガブ飲みしてしまいます。でも、生ビールを暑いからといって飲みすぎるとお腹を冷やしてしまいます。そこで3杯飲みたいところを2杯で切り上げて、最近は焼酎のお湯割りに切り換えることに決めています。なぜかというと、ここでおいしいからと言って、焼酎のロックや冷酒をガバガバ飲みすぎてしまうと、お腹を冷やして壊してしまうことがわかっているからです。だから、まずは焼酎のお湯割りを飲んでお腹を暖めておこうとするわけです。ここまでは正しい飲み方というか、我ながら、なかなかいいセンスの飲み人という感じです。
 ところが、そんないいセンスの飲み方がどこでどうなってしまうのかわかりませんが、あるところを境にしてガラリと変わってしまい、気がついたら焼酎をロックでガバガバ飲んだり、冷酒をグイッとやってしまっているから困ったものなのです。焼酎のロックや冷酒は気をつけなければいけない、と頭でわかってはいても、つい誘惑に負けて飲みすぎてしまう。これは悲しい酒飲みの性と言っていいでしょう。
 正直に言って、おいしいサシミには焼酎のお湯割りは合わないことがわかります。それでつい焼酎のロックや冷酒になってしまうというわけですが、まだこのあたりでやめておけばいいものの、つい度を越して飲みすぎてしまうのはいただけません。お酒にターボがかかってしまうともう誰も止められません。こうなるとわかってはいても飲みすぎとなり、調子に乗って2軒目、3軒目ということになります。飲んでいるときはテンションが上がっていて気分は最高なのですが、翌朝目が覚めたときには地獄です。なんでまたロックや冷酒を飲んでしまったのか?という後悔の念が襲ってきます。加えて、お腹の調子が悪くて真っ青です。それとこれもバカにならないのですが、酒代が予想以上にかさんでいたことを知ってガク然とします。それはそうです。適度に飲んでいればいいものを、よけいに1本ボトルを入れて、当然のことながらつまみも追加していますから、無駄な出費もバカにはなりません。そんな訳で、目覚めたはいいが、体調の悪さに加えて無駄な出費を改めて知らされて気分はブルーです。無駄も積もればバカになりません。だとすれば無駄は省くべきです。省くためにはどうしたらいいのか?というと、余計な物は頼まないということです。考えてみれば、必要以上の物を頼むから無駄が生まれてしまうのです。だとしたら、不必要なことはしない。これが無駄をなくす“ツボ”かもしれません。
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