富澤一誠の「俺が言う!」
音楽評論家 富澤一誠氏の 「俺が言う!」を掲載していきます。
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「ま、いいか!」で、あなたは自分に妥協していませんか?
 今、自分がやらなければならないことはわかっています。しかし、これが現実には、なかなかできないのです。なぜかというと、それだけやっていればいい、という訳にはいかないからです。
 自分の不満の要因は自分の中にあります。それと同じです。不満を解消する唯一の方法は、やらなければいけないことをやり遂げるということですが、それがわかっていても、できないのです。だからこそ、イラついて不満が爆発するんです。なぜこんなことになってしまうのかというと、私たちはあまりにも余計なことをたくさんかかえてしまっているのです。これをやらなくてはいけない、とわかっていても、その前にまずは片付けなくてはならない雑用がたくさんあります。そのために、とりあえず雑用を片付けることから始めなくてはなりません。そうすると、雑用を片付けているうちに時間はなくなるし、何よりもエネルギーもなくなってしまうのです。という訳で「ま、いいか!」ということになります。はっきり言って、この「ま、いいか!」がクセものなんです。
「ま、いいか!」は都合のいい妥協です。そして、この妥協を繰り返している以上、自分自身に対する不満は解消できないのです。学生時代のことを思い出して下さい。受験勉強をしなければならないときにかぎって、「ま、いいか!今日は早く寝て、明日頑張ってやろう」ということがよくあったはずです。その結果、結局どうなったのか、というと、翌日も「ま、いいか!」となって、後はもうその繰り返しです。これでは成績が上がるはずはありません。考えてみれば、あの時なぜ頑張れなかったのでしょうか? やらなくてはいけないとわかってはいるものの、現実にはできなかった。きっと自分に甘かったのでしょう。そんなに頑張らなくてもなんとかなるさと思って、なんとかはなったのです。第一志望校はダメでも、第二志望校には受かって、それなりにかっこうはついたはずです。しかし、本当は行きたいところに行けなくて悔しい思いをしているはずです。「こんなはずじゃなかった」という思いを自分の中に閉じ込めて、私たちは「ま、いいか!」と自分を納得させて、今も生きているのです。
 ふだんは何の問題もありません。社会の中でそれなりの立場に立って生きているからです。しかしながら、何かの拍子に無性に「こんなはずではなかった」と思うことがあり、そんなときは“青春時代の古傷”が疼き始めるのです。そんなとき、必ず思うのです。よし今、やるべきことをやろうと……。しかしここでも「ま、いいか!」という甘い考えが誘惑するのです。で、つまるところ、元の木阿弥というわけです。
「ま、いいか!」という悪の連続性を断ち切らないと、いつまでたっても不満は残り続けます。では、「ま、いいか!」を断ち切るためにはどうしたらいいでしょうか? 甘い誘惑に負けないこと。自分に妥協しないことです。そのためには、自分自身の不満の全ての元凶であるべき“悔しさ”を忘れないことです。悔しさを忘れないで必ず晴らすと決めた人だけが「ま、いいか!」という悪の連続性を断ち切り、自分に誇りを持つことができるのです。「ま、いいか!」で、あなたは自分に妥協していませんか?
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