富澤一誠の「俺が言う!」
音楽評論家 富澤一誠氏の 「俺が言う!」を掲載していきます。
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どうせダメもとなんだから、言った者勝ちを狙うべきです!
 何事においてもそうですが、ダメもとで頼んでみる、ということが基本です。
 実は自分は頼んだつもりでも、相手はそうは思っていないことが多いのです。これはどういうことかと言いますと、確かにプレゼンをしていることはしているのですが、具体的にどうして欲しいのか言っていないので、結局のところ、相手の立場からすれば、何も頼まれてはいないのです。
 音楽評論家という仕事柄、私の所には定期的にレコード会社、プロダクションから新譜CDの資料が山のように送られてきます。また、局担と呼ばれるラジオ局担当のプロモーターからも毎週のように資料をもらいます。両者共に新譜CDのプロモーション用ということですが、そんなことは百もわかったうえで言うのですが、ただ資料を宅配便で送っても、直接手渡しで届けたとしても、何をして欲しいのか、言わないと、「わかった。聴いとくよ」ということで終わってしまう、ということです。
地上波テレビでは絶対にできないことを衛星テレビはやるべき。これがマイナスの要素をプラスに変換できる唯一の方法論です!
 マイナスの要素をどうプラスに転換するのか、ということが大切です。
 始めから上手くいくはずはありません。だからこそ、頭を使って努力をしながら一段ずつ階段を上がっていくのです。
 マイナスの要素をどうしたらプラスに転換できるでしょうか? それにはマイナスだと思っているところに、何とかしてプラスの要素を見つけることです。たとえば、テレビを例に取ってみましょうか? 周知のように、テレビといっても地上波テレビ、衛星テレビと分けられるし、衛星テレビもさらにBS、CSと分けられます。様々なテレビの中で最強なのが地上波テレビです。なぜ最強か?というと、視聴者数が最も多いからです。これに対して、衛星テレビは有料ということもあるのか、地上波テレビに視聴者数においては比べようもありません。正直に言って、同じテレビと言っても、地上波に比べて衛星は視聴者の数が少ないというところが決定的な“マイナス”要素なのです。これはそのままにしておくと、いつまで経っても衛星は地上波に勝てないということになります。しかしながら、マイナスの要素は、それはそれとして置いておいて、地上波にはない衛星のプラスの要素を見つけなければなりません。衛星テレビはチャンネル数がそれこそ無数にあります。これは地上波にはないプラス要素です。チャンネル数が無数にあるということは、ひとつのチャンネルを特化できるということです。すなわち、スポーツだけ流すスポーツ専門チャンネル、音楽専門チャンネル、映画専用チャンネルもあっていいでしょう。さらに細分化してもいいのです。スポーツ専門チャンネルで、さらに野球専門、サッカー専門、ゴルフ専門でも何でもいいんです。現実にこれは存在しています。
お前の夢はかなったかい? 俺の夢は眠っていないか?
 時代が必要とする歌がヒット曲となる、と私は考えています。当然ながら、時代が今何を必要としているのか?を敏感に察知することが大切です。それがクリエイターの使命といっていいでしょう。では2000年代、今の時代が必要としている歌は何か?というと、答えは明確です。今ほど“家族の絆”が問われているときはありません。時代は紛れもなく“家族愛の歌”を必要としているのです。その結果、母のことを歌ったすぎもとまさとの「吾亦紅」がヒットしているのです。中村ブンの「かあさんの下駄」を私がプッシュするのも、時代が必要としていると感じているからです。はっきり言って、時代が今“家族愛の歌”を必要としている、というのは私の個人的な見解です。
故郷に恩返しができたことは、私にとっては“親孝行”でもあるのです!
 故郷・長野県須坂市の須坂市文化会館メセナホール・大ホールで、去る5月18日に<富澤一誠プロデュース フォーエバーヤング>というフォーク・コンサートが行なわれました。今年で3回目を迎えるこのコンサートの出演者はイルカ、山本潤子、鈴木康博で1200人収容の大ホールはソールドアウトの大盛況でした。
 そもそもこのコンサートのきっかけは、メセナホールの長谷川裕晃さんから私あてにメールが送られてきたことでした。「富澤さんプロデュースによるフォーク・コンサートを企画したい」という長谷川さんからの熱いオファーに、私はやる気になりました。というのは、高校を卒業して上京以来38年間、私は東京を意識して常に仕事をしてきました。結果的に故郷のことを考えたことはありませんでした。しかしながら、50歳を過ぎた頃から、私を育ててくれた故郷に何か恩返しできないものか、と考えるようになりました。そして、まず初めに地元放送局・信越放送(SBC)のラジオでフォークの番組を始めました。おかげさまでこちらは好評で4年目を迎えています。この番組をやっているうちに、故郷の人たちの熱い想いが伝わってきました。それは私に対する暖かい声援です。その声援を肌で感じた私は、何かできることで恩返しをしたいと思い、私がプロデュースするフォーク・コンサート<歌とトーク満載のフォーク・コンサート フォーエバーヤング>を企画したのです。
人生の“ズレ”を修正するということは、おいてきてしまった“あの頃の夢”をかなえることです!
 現在の私と、青春時代の“あのときのぼく”がなりたいと思っていた私、との間には微妙な“ズレ”があります。このズレを感じている以上、私は人生の“帰還限界点”に到達する前に、ズレを修正しなければならないのです。今まさに私は“57歳の決心!”をしたのです。「自分らしく生きよう」と。その意味では、私にとってこれからのテーマは「自分らしく生きる」ということです。これはおそらく私だけではないはずです。同世代の人たちは共通に思っているはずです。「自分らしく生きているか?」と。そして人生の“メイン・ステージ”で「自分らしく生きよう」と。そんな“テーマ”を自分なりに表現したのが「音楽を熱く語るたびに夢が生まれた!〜聴いた。見た。感動した。Jポップ四〇年史〜」(シンコーミュージック・エンタテイメント刊)という単行本です。
 そして今、私は“人生のズレ”を修復する、というテーマが私だけではなく、同世代の統一のテーマになりつつあると確信しています。というのは、5月15日(木)に銀座博品館劇場で<ブレッド&バターpresents―DRAMA & LIVE―「あの頃のまま」>という未来型ミュージカルを見たからです。このミュージカルは呉田軽穂こと松任谷由実が1979年にブレッド&バターに提供した「あの頃のまま」をモチーフにしています。
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